この日は継続してご参加の方と、
遠方よりとてもお久しぶりにお越しの方
のクラスでした。
今回は掲載できるご感想はいただいていないので、
私のまとめをもってご報告とさせていただきます。
いつものように、近況の中から引っ掛かっていること、
すっきりしないことなどをテーマに拾い出して、
ご自身でワークされる時、どこで行き詰るのか
確認していきました。
よくあるケースでは、感情が浮上していることに
気づかずにそのまま思考してマインドで処理
しようとしてしまうのが多いようです。
思考が駆け巡っているときは、
何かしらの感情が浮上しているときなので、
そこに気づいて感情のエネルギーを
捉えられるかが一つのポイントになります。
継続してご参加の方も、
できる限り日常の中で意識して、
気づいたらエネルギーをとらえて命の呼吸を
送ることはされているとのことでした。
今回はそこからさらに一歩踏み込んで、
落ち着かないその気持ちがどこから始まって
いるのか、掘り下げていきました。
お仕事の中でしばしば浮上してくるある感情を
じっと辿っていくと、小学生のときの
ある体験に行きつきました。
この時味わった、とても居心地の悪い感情が
ずっと未完了になっていて、日常の様々な
出来事がトリガー(引き金)となって、
浮上してくるのです。
ですので、小学生の時のその場面をイメージして、
その時味わったはずのあらゆる感覚、感情を
命の呼吸とともに受け止め、また
飲み込んだ言葉を吐き出していきました。
わだかまりを抱いていた相手との和解も成立
した状態で、今現在の仕事のことを思っていただくと、
穏やかな気持ちでいられるようになっていました。
このように、私たちはしばしば過去の未完了の
感情によって、今現在の心情が影響を受けている
ことがあるのです。
決して、過ぎたこと、終わったことになっていない
ということですね。
また、お久しぶりの参加者の方は、
お話を伺ってみると、思考と感情の識別が
なかなか難しく、感情の抑圧もかなり強い傾向が
見られました。
何ごとも論理的に、筋道を通して事に当たろうと
されていらっしゃるのですが、感情面が
置き去りになっていて、ひどくモヤモヤした
感覚になってしまうのですね。
感情を思考で処理することはできません。
しっかりと感情を感情として生きることが
不可欠です。
掘り下げの段階でも、
人を悪く思ってはならないとか、
怒ってはならないとか、
色々な禁止、制限によって素直な感情表現が
なかなか出てこなかったのですが、
最後の方でようやく、今感じている
相手へのもやもやの奥に、昔家族からされたこと
への怒りが出てきました。
家族を愛さなければいけないとか、
怒ってはならないという強い抑圧の下にある
素直な気持ちを吐き出し、表現していき、
また相手の視点に入って、その人が抱えきれなかった
心の痛みも受け止めていきました。
すると、家族から酷いことをされたストーリーは
もうそんなことをしないだろうという確信
とともに変容していきます。
こうしていくと、今現在の自分の心情が
とても楽になり、またこの出来事故に
自分を駆り立てずにはいられなかった
エネルギーも少なくなるので、
無理をしないでも大丈夫になっていきます。
色々な要因によって、ある傾向が
成り立っているときは、もう少しワークを
進めて行く必要がありますが、
いずれにせよ、抑圧された感情のチャージを
完了させていくにつれて、この瞬間の
自分がとても楽になっていくでしょう。
これからもご自身の心の内に湧き上がる
気持ちを、考えるのではなくしっかりと
感じ、受け止めながら過ごして
ご覧になってください。
今回も、みなさんの真摯な取り組みの場に
立ち会わせていただき、ありがとうございました。