人生の様々なことがうまくいかないときって、
何かしら、抵抗していることがあるのだと
思います。
けれど、本人が抵抗していること自体に
気づかないことも、しばしばあります。
セッションなどで掘り下げをしていく中で、
初めて自分がこんなにも恐れ、必死になって
抵抗していたのだと気づいたりします。
それは認めたくない、
見たくない、
触れたくない、
感じたくない、
聞きたくない、
などなど。
でも、○○したくないってことは、
そこに受け入れがたいことが確かにあると
認識しているわけで、しかもそれが
紛れもなく事実であることを知っている
とも言えます。
事実でないなら、
見て聞いて触れたところで、
どうってことないですものね。
事実だからこそ、
それを受け取ってしまったら衝撃を受けるのが
わかっていて、それが恐くて仕方がない
わけです。
この恐れが、自分に向き合うことを
しばしば難しくさせる要因になります。
ただ、恐れること自体が悪いわけではありません。
これをどうしても越えていくのだという
必然性が本人の中に確かにあるのなら、
必ず越えていけるでしょう。
それほどの必然性を感じていない場合は、
見たくないものを見ようとは思わないでしょうし、
聞きたくないものにわざわざ耳を傾けよう
とはしないでしょう。
たとえ誰かに言われたからと、
無理やりやろうとしても、
そのような体勢でその先のプロセスを
進んでいけるほど、甘くはありません。
厚く重ねた鎧を脱いでいくことは、
軽やかな心を取り戻す一方で、
再び外気に触れることのリスクも同時に
戻ってくるわけです。
その部分にも対処できる自分を整えていく
作業と同時進行でしなければいけません。
どれだけヒーリングやセラピーを受けても、
いずれはこういうところを自分で対処
できるような力を身に着けていかなければ、
本当に地に足をつけて自分の人生を生きていく
ことはできません。
だから私は常に、サロンにご縁のある方には
そういう力をつけていただくように
ことあるごとに責任を持った在り方をするための
諸々について、お話をさせていただいています。
そうして、今の自分についての気づきが
深まるほどに、その次の選択がやってきます。
もう抵抗はやめて、本当に真実を見なければ
いけない、そうしようと肚を括る人。
あるいは、そうした方がいいのかもしれないけれど、
でもやっぱりぴんと来ないのでやらない人。
もちろん、どちらがいいとか悪いとかでは
ありません。
ただ、選択と、それぞれの結果があるだけです。
私は、人生の流れに逆らわず、
事実からの逃避をやめて在るがままに
受け取ろうとする方のためのサポートを
させていただくだけです。
それまでの人生で、
身に着けてきたたくさんの鎧や
フィルターが外れていくとき、
新たなバランスに移行していくので
ちょっとした混乱のプロセスを経験
することが多いです。
でも、その混乱の中でもしっかりと
今この瞬間の自分を感じる視点をもっていれば、
我を見失うことなくちゃんと通過していけます。
ここで「見たくない！感じたくない！
聞きたくない！」が出てくると、
混乱の中にどっぷりとはまってしまうので、
余計な苦痛を味わうことになります。
だから、いかに肚を決めるかが
難産になるか、安産になるかの境目なのです。
自分次第ですね。
何をどう見て、どう応答していくのか。
誰しも、見ているつもりで見えていない
こともあるし、やっているつもりで
まるでできていないこともあります。
それにどうやって気づいていくのか。
そして、うまくいかなくて気落ちしたときに、
どうそこを越えていくのか。
みんな、通る道なんですよね。
そこをクリアして、また一回り二回り
懐の深い自分に育っていくのです。
苦しい時には藁をもつかむ思いで
必死で求めますからね。
その時のエネルギーが、
ぐっと深く根を伸ばす力になります。
厳しい冬を耐えるために、
樹々が根を深く張り、力を体に溜め込むように、
その時にすごく大切な成長や変容が
起こるのです。
お料理で、素材に味がしみ込むのは
冷めていく時というのと一緒かな？笑
味わい深い人間になりましょうね。（＾＾）
外側のものを取り込んでいくのも
大事な時がありますが、
本当にその人自身の力がわかるのは、
内側にどれだけ深く根を張ったか、
というところです。
それは、見る人が見れば、
外から見てもわかります。
外のものを取って付けたのではなく、
本当にそれが血肉となって生きているのか。
その人自身のオリジナルの表現なのか。
響きの深さが違うんですね。
抵抗するエネルギーを、
内側に深く根を張るエネルギーに
転換していきたいものです。
あなたに、恐れを越えていく勇気と
気づきの恩寵がもたらされますように。