人間だれしも、束縛されるのって
嫌ですよね~。
(中には好きな人もいるのかな?)
様々なしがらみにがんじがらめになりながら、
自由になりたいって、ふと思う方も
少なくないんじゃないでしょうか。
中でも人間関係のしがらみって多くの方が
経験されるものだと思いますが、
どうしてこんなにも不自由なしがらみが
どこに行ってもついて回るのか。
それは「取引」をしているからです。
いわゆるパワーゲームってやつですね。
苦しくて不快で嫌だと思っていたとしても、
その関係を維持しているということは、
双方にメリットが存在していて、
「取引」が成立しているわけです。
それが嫌なのなら、そのメリットも
破棄しなければなりません。
それができずにメリットを選び続けて
いるから、身動きが取れなくなって
いるんですね。
こんな状況のどこにメリットがあるのか、
とぱっと見あなたも思うかもしれません。
でも、それを止めてしまったら
○○になってしまう!という恐れが
多分出てくるでしょう。
それが手放せないでいるメリット
というわけです。
有力者に認めてもらい、
自分を使ってもらうために、
やりたくもないことを
「やります!だから使ってください!」と
言うことだったり、
子供が学校でいじめられないように、
ママ友の中でボスママの言いなりに
なることだったり、
親から愛し、大切な存在だと認めてもらう
ために、愚痴を聞いたり心配するそぶり
をする娘や息子になったり、
パートナーに見捨てられないために、
嫌なことをされても嫌と言わずに
笑顔を取り繕っていることだったり。
例を挙げればキリがないですし、
「あ、自分もそうだ!」と気づく方も
あるでしょう。
いやだいやだと言いながら、
ちゃんとメリットを享受しているわけです。
割の良い、納得できる取引なのかどうかは
別として。
でも、無理をして成立させている取引って、
必ずどこかに歪みがあるんですよね。
そしてその歪みは、
関わる全ての人にとって、
成長を阻害する要因になっています。
だから、誰かのために我慢しなくっちゃ!
ともしあなたが思って耐えている
のだとしたら、その忍耐は大切にしたいはずの
人にとっても、良いことではないわけです。
なぜなら、本当にその人が向き合うべきもの
に向き合い、学ぶ機会を奪っているとさえ
言えるから。
よ~く考えてみてください。
大切な人を辛い目に遭わせたくない
っていう思いは、一体誰のためなんでしょう?
「あなたが」大切な人が苦しんでる姿を見る
のが耐えられないせいじゃないですか?
もしそういう動機であるとするならば、
「だったら自分が苦しい思いをした方が
マシ」ってことですよね?
それは、大切な人のためではなく、
自分が耐え難い思いをしたくないから
であって、要は自分のためです。
この微妙なすり替えに気づいていない方も
結構多いです。
取引、パワーゲームをしているうちは、
本当に何がその人のためになるのかを
見極めることはできません。
心の声が、
「これは嫌だ、やりたくない」
と叫んでいるのなら、
「でもこれをしなかったら○○に
なってしまう!」という恐れから
即座にフタをするのではなく、
まずはちゃんとその声を受け止める
ことが大切です。
そしてその後に、
何か対処する方法がないのか、
もっと違う選択や可能性がないのか、
関わる人がいるのなら
率直に話し合い、相談することが
必要なのかもしれません。
そうしたことをしないで
内なる声を抑圧するのは、
そうしたプロセスのどこかに
機能不全があるのでしょう。
つまり、率直に話をすることや、
別の可能性を探ることに対して、
うまく機能できていない要因が
そこにある、ということです。
であるならば、まずは自身の中の
その要素にしっかり対処しますが、
これは、気合いや理屈で
どうにかなるものではありません。
機能不全になっているには
それなりの理由があるのであり、
そこをうまく処理してあげれば、
ちゃんと機能できるようになります。
機械だったら、詰まったパイプを
お掃除したり、切れた配線をつなぎ直したり
っていうようなメンテナンスをすれば
またちゃんと動くってわかりますが、
心の内側も、見えづらいだけで
同じようなものですから。
うまく対話ができないのは、
本心を話したら拒絶されるとか否定される
っていう傷を持っている方が多いですね。
そうした体験の痛みをきちんと統合すると、
率直な話し合いができるようになります。
また、見捨てられるとか、仕返しをされるとか
いう恐れを持っている方も、
自身の今現在の在り方を相手に投影して
見ているだけだったりするので、
自身の在り方を転換させると、
そうした恐れも消えていきます。
もちろん、現実も変わっていくことが
多くありますね。
何にせよ、自分が関係性の中で
がんじがらめになっていると感じたときは、
それをあえて受け入れている理由を
しっかり見て、何から逃げているのか、
何を得たいと思っているのかを明確にして
選択し直すことです。
自分のパラダイムが変わったときに、
今まで見えなかった選択肢も
見えてくることでしょう。