自分に向き合う作業をしていて、
通常なら掘り下げのプロセスで見つけた
感情のわだかまりをひとつひとつ
解いていけば解放は進むのですが、
たまに、様々な思い込みと感情が
複雑に絡み合ってループになっている方を
見かけます。
たとえば、弱い自分を許せず、
どうしても受け入れられないというケースでは、
通常は弱い自分であるときに味わった惨めさや
悲しみ、傷ついた気持ちを統合していけば、
弱い自分でもOKとなるのですが、
なぜかどうやっても弱い自分を拒絶し続ける
ケースもあります。
そういう方をよくよく見ていくと、
「弱い自分でなくてはならない」あるいは
「強い自分であってはならない」という
思考が入っていたりします。
となると、弱い自分を認めてしまったら、
逆説的ですが弱い自分ではなくなってしまうので、
頑なに弱さを拒絶し続けて、そういう要素を
「温存」するように抵抗しているわけです。
何というややこしいことを
しているんでしょうね~(^^;
で、なぜ弱い自分でいなくてはいけないのか
というと、
大抵は強い自分であったときに
何か大きな失敗をしてしまっていて、
とても悲しかったり傷ついたりしているので、
もう二度とそういう思いをしないように、
強い自分でいるのはやめよう
とか強く決意してしまっているんですね。
となると、この大きな失敗をした時の
痛い気持ちを解いていけばいいとなるのですが、
そこだけじゃなくて、強い自分であったときに
なぜ失敗したのか?という要素をきっちり
詰めておかないといけません。
頭では、「その失敗は自分が強かったからだ」
と考えたわけですが、必ずしも強いから失敗した
という単純な構図でなかったりします。
強くても、うまくやれる人もいますからね。
独りよがりで周囲のことを考えなかった
のかもしれないし、自分が一番でないと
気が済まなかったのかもしれません。
なぜそういう態度を取ったのか?という
根本を見ていくと、無価値感や無力感などを
見つけることは非常に多いです。
私が私が、とか、虚栄心が強い人、
常に優越感を感じていたい人は、
その押しの強さとは裏腹に、
深いところでは健全な自尊心を持てずに
いることがよくあります。
その傷ついた自尊心を補うために、
ことさらに自分に価値を感じるように
駆り立てられるのです。
では、なぜ健全な自尊心を持てずにいるのか。
それは本当のところ、
弱いからでも失敗したからでも無能だから
でもないんです。
ものすごく大雑把にひっくるめて言ってしまえば、
「どこかで、自分から逃げているから」
なんだろうと私は思います。
後ろめたいんですね。
であるならば、最も自分が逃げているものに
向き直る必要があります。
いや~、恐いですね~。気が重いでしょう。
でも、これをやらない限り、何をやっても
多分健全な自尊心を持つなんて、
できないんじゃないかな~と思います。
自分が何から逃げているのか。
あまりにも長いこと逃げ続けてきていると
わからなくなっているでしょうし、
それは自分にとっては「爆弾」みたいな
ものなので、厳重に封印していて、
ちょっとやそっとじゃ出てこなかったりします。
それでも、本当に後ろめたい自分から
脱していきたいと決意してそれを
見つけようと決めたのなら、
必ずわかるでしょう。
どこかで、薄々はわかっているのかも
しれませんけれどね。
それをするのは、絶望の淵に突き落とされたり、
奈落の底に落ちるような恐怖感があるかも
しれません。
でも、ちゃんと落ちて、絶望の淵も奈落の底も
しっかり見物してきたらいいと思うのです。
深く、命を呼吸しながら。
この心と体とともに。
どれだけそういう自分を避けていたとしても、
既に心の奥では、奈落の底で息も絶え絶えの
自分がいるのですから。
そういう自分がいることをしかと認めないと、
癒えていかないんですね。
そもそも、いないことになっている存在を
癒すことなんてできないわけですから、
それは宙ぶらりんのまま、封印されて
しまうわけです。
だから、奈落の底に落ちた自分が
どれだけ苦しんでいて、悲しみ、絶望し、
悶えているか。
そこに触れて初めて、その自分を
助け起こせるのです。
遠隔操作でちょいちょいっと棒でつついて
助けようなんて、ダメですよ。(^^;
底に落ちるのは恐いので、よくそういう風に
済まそうとしている人を見かけますが、
ちゃんと自分が現場まで下りていくんです。
それができるためには、
心と体と魂がぴったり一致した状態で、
命を呼吸していることができる必要が
どうしてもあるのです。
そうでないと、絶望に飲み込まれて
しまうから。
圧倒されるような感情の中で、
自分を見失わずに統合の作業を進めるには、
それなりのポジションを取れる自分を
整えることです。
セッションでは、そういうポジションを
無理なく取れるようにサポートさせて
いただくのが私の役目ですね。
心の奥に沈んだ、息も絶え絶えの自分を
お迎えに行きたいけれど恐い!と
しり込みしている方は、
サポートいたしますよ。
ただし、肚を決めてご連絡くださいね~(笑)