理想の自分と本音の自分

日々、様々な方から無料遠隔ヒーリングのご感想やワークショップ、セッション等のご感想をいただくのですが、このブログを通して感情解放ワークを知り、実践してくださっている方からのご感想が、最近ぐっと深くなってきているのを感じて、しみじみ嬉しくなっています。

長くブログを愛読してくださっている方も多いのですが、それまではネガティブな感情は良くないものだと思って、ポジティブに切り替えるとか無視するなどされていた方が、在るがままの自身の感情を受け止め、統合していこうと方向転換されたとき、とても大きなバイブレーションの変化が起こっているのを感じるのです。

自身のある部分を切り離し、拒絶しているとき、私にはその方のバイブレーションがとても不自然な不調和な響きを放っているように感じます。

たとえば、日々の入った陶器を指ではじいて鳴らしたとき、あるいはスイカなどの果物をコンコンと叩いたとき、ヒビの入っていないものと、割れているものでは響きが全く違っているでしょう。

それと同じように、内側に分離を抱えた私たちもまた、くぐもって鈍い響きになるのです。

それが、自身の内に分離や拒絶があることを認め、統合していくプロセスを歩み始めると、統合が進むにつれその方の放つバイブレーションがどんどん澄んで、深く響くようなものに変化していきます。

あらゆる痛みから自身の身を守るために頑なになっていた心が柔らかくほぐれ、麻痺させていた感覚が甦り、深く命を呼吸するようになっていくに従って、自身の内側に元からあったとても素敵なギフトがのびやかに表れ始めます。

この変化は、ご自身の自覚されているよりは、周囲に居る人の方が敏感に感じているかもしれません。

自分に向き合うプロセスは、ある部分、しんどいところは確かにあると思います。どうしても受け入れ難い「醜い」自分の姿を突き付けられ、それを直視していかなければいけないわけですから、余程肚を決めて取り組まなければ、容易く挫折してしまうでしょう。

私自身も潜り抜けてきた道のりがありますし、今もそれは続いているので、あなたがワークに取り組んでどんな風に心も体も辛いのか、良く分かります。

その歩みの只中で、どんな気持ちになり、どうやって迷い、そこから逃げたくなるのか、それでも歩んでいこうと思えた時、そこにどんな思いがあったのかも、多分あなたが今辿っている道と私の経験は、それほど違わないのではないかと思います。

そうした経験が、セッションやワークショップなどでみなさんのワークを誘導していくときに、直感的なひらめきとして生きているのだと思いますが、みなさんの心のどこにどんな風に抑圧された感情のカケラ君がいるか、手に取るようにわかるんですね。

タケノコ掘りみたいなもので、一見素人目にはどこにタケノコがあるのかさっぱり見分けがつかないようなところにも、地面に入ったわずかなヒビや盛り上がりを見る人が見れば、まるでタケノコが「ここにいるよ~!」と手を振っているように見えるようなものです。

心の奥底で長いこと抑圧されてきた感情のカケラ君は、常に「早くここから出してほしい!」と願ってサインを送り続けています。見る目、聞く耳をもってそのサインを受け取ろうと思えば、必ずキャッチできるはずなんですね。

けれど、ワークをされる方の多くが、そうしたサインを見つけてどう応えていくのかが分からず、「難しい」とおっしゃいます。

必ずできるはずのことがなぜできないのか。一言で言えば、それは私たち自身がそのサインを「受け取りたくないから」に他なりません。

つまり、見たくないもの、聞きたくないものは見えないし、聞こえないのです。

見てしまったら、聞いてしまったら自分がそれに応えなくてはならなくなる。それはとても大変そうだ。面倒なことになる。とても不可能だ。

そんな風に思うとき、私たちの目や耳は、瞬時に閉ざされ見えず聞こえず、「分からない」となるわけです。

サインが受け取れていないのに「え~、そんなことないよ。私はちゃんと受け取ろうと思っているのに」と思う方は、頭で考えていることと気持ちは必ずしも一致しないという事実を認識する必要があります。

頭はいつでも、ちゃんとやっている自分、正しい自分、でいたいのです。けれど、本心はそれに反して「怖いから見たくないし聞きたくない」と思っているでしょう。そんな本心は、頭で思い描く理想の自分に反しますから、無意識の内にも抑圧されます。

自分が抑圧しているのかどうかを確かめるには、「本当にサインを受け止めてしまったとき、何か恐れていることや嫌なことがあるだろうか?」と問うてみることです。また、「自分が恐れを感じることを自分に許しているかどうか」も確認してください。

頭で思い描く理想の自分と、本音の自分がどれほど乖離しているのかを知ることが、自分に向き合うことの最も基本的な学びであり、ここに対処していく中にこそ、深い気づきと想像をはるかに超えた素晴らしい成長があります。

ワークのプロセスは、「途中経過」でさっさと済ませて目的を達成する事こそが大事なのだ、とは思わないでください。実はこのプロセスを体験することの方が、魂にとっては「達成すべき目的」だったりするのです。

ドツボにはまっても、自身の不器用さを嘆かず、あまり深刻になりすぎないで、祈りとともにどうぞ歩み続けてみて下さい。ギフトは、今この瞬間のあなたの足元にあります。

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