昨日は感情解放ワークショップでした。ゴールデンウィーク中にもかかわらず、お集まりくださったみなさま、ありがとうございました。
継続してご参加くださっている方々でしたので、最近浮上しているテーマや、取り組みの進捗などをお伺いしながら質疑応答など進めていきましたが、実践部分では、みなさんそれぞれに深いものを受け止めていらっしゃったと思います。
私自身にもあることですが、深く抑圧された感情でよく出てくるものの一つに、「見捨てられた絶望」があります。誰しも、こんなものは味わいたくないものだと思いますが、どんなに抑圧しても、これを持っている限りは日常の様々な場面でこれがトリガーされて、自身の言動に影響を与えてしまいます。
たとえば、見捨てられたくないが故に、相手の望むような自分になろうと過剰に頑張ってしまったり、認めてほしいとあらゆる方法で相手の気を惹くような行動をしてしまったり、といった具合です。
相手に見捨てられることの痛みは、人によって様々ですが、ものすごくショックを受けて凍り付いているとか、生きていけない、死んでしまうほどの恐怖を感じる。守ってもらう人がいない心細さ、途方に暮れる感じ、存在する価値がないという無価値感などが浮上したりします。
単に「見捨てられた絶望」といっても、このように人によって微妙に異なった感覚や感情があるので、漠然としているよりは、できるだけ詳細にその感覚や感情を見ていった方が、解放はよりスムーズに深くなります。
そのために、その「見捨てられた絶望」を感じた具体的な場面をイメージしてみるのはとても有効です。
そうするとより生々しい痛みが浮上して来るので、まだ辛い感情を受け止める心の筋肉がついていない人はすぐに眠くなってしまったり集中できなかったりして難しいかもしれませんが、ゆっくりと少しずつでいいので、命の呼吸をしながら身体の感覚とともに、受け止めていかれると、随分楽になると思います。
心の古傷にふれるのは、なかなかに辛いものです。けれど、蓋をして忘れればそれで終わるかと言えば、けっしてそういうことはありません。
きちんと対処されなければ、いつまでも傷はじくじくと痛んで膿み腫れて、触れるたびに痛みを発します。心は見えないので、外傷ほど丁寧に対処されないことが多いですが、それ故に、自身が気づいて対処が必要であると認識できることが重要です。
自身の現実に、なぜ繰り返し傷口に塩を塗るような出来事が起こるのか、不思議に思う経験がある方も少なくないでしょう。それはすなわち、痛みを忘れて傷を放置しないように、きちんと対処するようにというメッセージなのです。
傷ついた自分を大切に慈しんで、ケアしてあげる気持ちを、どうぞ自身の中に育ててください。
傷ついているほど、自分を大切に思えなくて、価値の無い存在だという風に自身を扱ってしまいがちです。また、そんな自分を憎んで、自分を汚したり、余計に傷つくようなことをしてしまう、いわゆる自傷行為のような行動に駆り立てられる衝動を抑えられない時もあるかもしれません。
とても苦しい状態だと思いますが、どんな地獄であろうと、私たちは永遠にそこにいるわけではありません。必ずそこから脱出していく時がやってきます。
空っぽになった自分のエネルギーが少しずつ少しずつ溜まって、あるとき、再び立ち上がって歩き出そうと自然に思えるように成るタイミングが来るのです。
人生は、辛抱強くあなたが再び立ち上がる日を待ち続け、そしてそこに向かって導いていくでしょう。
けれど、しばしば私たちはそんな人生の導きにどうしても背を向けずにはいられない心境のときもあります。差し出されている救いの手を振り払って、「もう歩きたくない!」と再び死んだように彷徨うことを選んでしまうのです。
私自身もそういうことがあったし、サロンに見える方の中にも、少なからず意識・無意識的にそういう選択をしていて苦しんでいる方があります。
そういう選択を方向転換するときは、なかなかに苦しいものです。口惜しさ、怒り、悲しみ、どうしようもない閉塞感、神への憎しみなどといったものを受け止めながら、自身の在り方を再選択していかなければなりません。
こじれてしまった人生との関係を、再び健全な形で結び直すには、今の在り方をいったん、崩さなければならないのです。この作業が、なかなかに苦しかったりするのですよね。
ただ、このプロセスを経る中で、私たちは以前よりもぐっと深く人生を導く大きな力を感じたり、様々なものに感謝したり、霊的な成長を経験したりします。
「私が私が」という「我」で生きていたこれまでの在り方が、大きくシフトチェンジしていくのはそういうときなのです。また、このシフトは私たちがより大きなパラダイムで生きていくようになるには、不可欠なものです。
人生のあらゆる側面で行き詰まりを感じているときは、まさにこのシフトを経験していくタイミングに来ているということなのかもしれません。
自分に正直に、埋もれていたあらゆるわだかまりを吐き出して、人生を導くこの大きな力に、「ガチで」相対してみてください。必ず、何かがあなたの中で変化していくでしょう。