人生には様々な出来事が起こりますが、現実を受け入れることができない時、自分自身を見失います。現実にしっかりと地に足を付けられないので、何をやっても空回りしてしまうのです。そんなとき、まずは「現実を受け入れることができないでいる自分」を抱きしめることから始めてみましょう。
一生懸命努力しているのに思うようにいかないときが、誰にでもあると思います。焦らずに行こうと言い聞かせてみても、内心では落ち着かない気持ちが暴れていることでしょう。
こういう時、私たちは自身の現実を否定・拒絶し、そうではない別の現実を求めています。そこに行けば、こんな思いはしなくて済むはずだと信じているからです。
よくあることですが、感情のエネルギーの視点から見ると、「否定・拒絶されたものは受容されるまで繰り返し差し戻される」という法則があるので、「こんなのは嫌だから、もっと違うのが良い」という動機で行動すれば、嫌だと思うものが何度でも繰り返されてしまうのは当然と言えば当然なのです。
ただシンプルに、「そうなりたいからそうしよう」というのであれば、その願いは叶いやすいのですが、自身の願望の根底にどんな動機があるのか、私たちはそこまで深く見ることはないので、なかなかこの違いに気づきません。
ではどうすれば繰り返さずに済むのかと言えば、「こんな現実によって浮上させられている気持ち」を受容することがカギになります。私たちはそれを最も恐れ、忌み嫌っています。絶対に触れたくないし、近寄っても欲しくないのです。
あなたは、「こんな現実」によってどんな思いを味わっているでしょうか。
劣等感や惨めさ、怒りや憎しみ、不安や焦り、絶望感などでしょうか。それらの気持ちを受容するというのは、どのようにして可能になるでしょうか。
感情解放ワークに取り組もうとする方の中でも、早く楽になりたいので一気にやってしまおうとする方は多いですが、そうなると自身の受容するキャパシティを越えてしまうのでブレーキがかかり、結果的にワークが進まなくなってしまうことがあります。
大きな痛みを一度に受け止める必要はありません。その時の自分ができる範囲で、少しずつ意識を向け、命の呼吸を取り入れながら触れていくようにします。
そのプロセスは、ひたすら自身との対話です。正直に、誠実に、本音で自分自身と対話することで、分離してしまった自分自身との信頼関係を再構築していくのです。
最も目を向けたくなかったところに目を向けるのは、なかなかに勇気の要ることです。けれど、お掃除でもそうですが、一番汚れたところをきれいにすると、家全体の波動がぐっと上がります。良いエネルギーが流れ込んでくるようになるので、自分の気持ちも軽くなりますね。
よく、金運アップにはトイレ掃除が大切だと言われます。それと同じように、最も欲しいものを得るためのカギが、自身が最も避けている部分にあるのです。このことはよく心に留めておいてくださいね。
特に、人付き合いが苦手だという方は、まず自分自身との信頼関係を作ることが重要です。自分と本音で対話で来たら、他の人とも本音で話ができます。自分とすらできないのに、他の人とうまくやっていこうとすると、自分を押し殺して上辺だけの付き合いをしなければならなくなります。
なぜなら、あなたが自身の気持ちに耳を傾ける姿勢が無いということは、鏡の法則を通して、あなたの本心など全くお構いなしで聞く姿勢が無い人を引き寄せるからです。
もしあなたの現実にそういう人がいて、とても不愉快な思いをさせられているのだとしたら、あなたがその人のように自分に接しているということなのです。あなたの不愉快さは、あなた自身の態度によって傷ついた内なる自分の抱いている気持ちと一致します。
ここを軌道修正していきます。
それでも、自分の本当の気持ちなど聞いていたらますます思うようにならなくなってしまう!と不安を感じ、どうしても拒絶してしまうこともあるでしょう。そうしたら、まずは「受け入れることができない自分」を認め、正直に告白し、受け入れます。
今はどうしてもできないのだと認めるだけでも、心のしこりが少し弛むのが感じられるでしょう。
あなたの周辺に、自分の都合の悪い真実を絶対に認めようとしない人がいませんか?そういう人を見て、どんな風に感じるでしょうか。反対に、都合の悪いことだけれども、在るがままに認めている人を見たとき、先ほどと感じるものは変化するのではないでしょうか。
さらに、後者の人が開き直っているのではなく、どうにかして向き合っていこうとしているのだと感じられたら、さらに感じ方は違うでしょう。
このように、完璧に在り方を軌道修正できなくても、あなた自身の姿勢が内なる気持ちのカケラにとっては希望であり、癒しになるのです。
こうした意味で、正直さや誠実さは、癒しにおいては非常に大切な要素になりま